vol.1

開催レポート

Date:October 29, 2014  Edit:May 18, 2015

<登壇者> FITSへの入社を経て独立し、それぞれの事業を興したOB 3名 (以下、敬称略)

 ゲスト : 荒畦 悟 ( 文科省「トビタテ!留学JAPAN」プロジェクト オフィサー

上智大学卒業後、2001年に株式会社リクルートに新卒入社し、営業担当としてFITSに関わる。

香水に興味はなかったが、富樫社長の考え方や組織の創り方に共感し、リアルなモノを扱って世界とビジネスをしたいという動機から、2004年に株式会社フィッツコーポレーションへと入社。

人事を担当する傍ら、マーケティング部での仕入れ、営業部でのマネジメント、新規事業の立ち上げ等、様々な業務に携わる。

その後、2013年に独立し、株式会社きざはしを創業。
2014年には、会社経営と平行して、文部科学省「トビタテ!留学JAPAN」官民協働プロジェクトへと参画。一時期はGoogleに勤めた時期もあるなど、多くの組織で多様な経験を積んできた。

 ゲスト : 稲垣 則良 ( 株式会社Allegresse 代表取締役 

中央大学卒業。学生時代はフランスに一年間留学し、約40カ国を見て回る。

就活時はひとりで生きていける力を身につけることに重きを置き、10年後に起業するという目標までに、最短距離で自分の学びたいものを得られる企業で働きたいと決意。

社長・専務の想いに共感し、2003年に株式会社フィッツコーポレーションに新卒で入社し、数々の香水/化粧品ブランドの立上、ブランディングに従事する。

2009年には、社内の新規事業として飲料事業部を立ち上げ、2013年に独立、株式会社Allegresseを創業。代表取締役へと就任した。 株式会社Allegresse⇒http://allegresse-japan.com/

 モデレーター : 小寺 毅 ( 株式会社はぐくむ 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒業後、
2004年 株式会社フィッツコーポレーション 新卒入社
2005年 株式会社はぐくむを創業。
大学生の可能性を引き出す「ライフデザインスクール」や、一人一人が理想の社会を語りあい、その実現を目指す「ソーシャルデザインカフェ」など、一人一人が社会で活躍できるよう様々な活動を主催。
株式会社はぐくむ⇒http://www.hagukumu.co.jp/
Next Leaders Cafe⇒https://www.facebook.com/nextleaderscafe

< FITSという環境、そこで得た学び

小寺 : 起業をする前、FITSで働くことを通じて、何か学んだことやその後に活きたことはありましたか?

荒畦 : FITSでは、人事や組織について学ぶことが多かったですね。

 FITSに入る前、僕はリクルートにいたんですが、モノがあるビジネスとモノがないビジネスでは、必要な組織の機能も違っていて、例えばモノを扱うとなると物流担当が必要だったり、必要な機能が多く複雑なんですよね。そうなると、それぞれに求められる人材や個性も違ってくるので、金太郎飴のように同じような強みをもった社員を揃えても上手く機能しないんですよ。

 FITSはモノを扱う数少ないベンチャーだと思うんですが、人それぞれの強みを伸ばして、それらを組み合わせることで、最大限の能力を発揮できる強い組織を作ってる。そして、こういう強い組織を作るには、多様な人材を惹きつけられる社長や代表が必要になるんですが、そういう多くの人たちを引っ張っていく能力の重要性にも気づかされましたね。

稲垣 : 僕は、自分や商品に付加価値を付ける、ということを学びました。

 FITSにいた頃の僕の配属は商品企画部で、イタリアやフランスでの資材調達や香水の開発、デザイナーと相談しながらのボトルの製作など、本当に色々な仕事を任せてもらいました。「海外」という意味でも毎年色々な国に飛んで仕事をしていたんですが、たとえば水にどうやって付加価値を付けるのか。FITSが扱っている香水というのも、その機能性だけを考えると、ただの「香りの付いた水」じゃないですか。それがたとえば普段使っているペットボトルやビニール袋に入っていたとしたらどうでしょう?確かに機能的には何も変わらないかもしれないけれども、買ってはもらえないかもしれないですよね。

僕が作った商品(RISING WAVEという自社ブランド香水)の香料、エッセンシャルオイルの値段は当時●●●円(※WEB上ではお伝えできません)くらいだったんですよ。でも、それを店頭では3000円くらいで売っていた。●●●円が3000円に生まれ変わるんですよ!すごいビジネスですよね。価値というのはモノの機能性にだけでなく、感情にも訴えかけることが必要で、だから僕らはコンセプトを作って意味を持たせてそれをデザインで表現するんです。ボトルや蓋や箱のような、機能性とは直接関係のないものでも、これを付けたらどんなイメージか、どんな人になれそうかということを考えてデザインすると、付加価値が生まれます。そうやって自分で付加価値を付けたモノを売る経験を通じて、僕はいかに価値を生み出していくのかを学びました。

< 起業に対する考え方

小寺 : 起業を考える上で、一番大切なことってどんなことでしょうか?

稲垣 : 一番はやはり覚悟をもっているかどうかだと思います。

 皆さんの中にはいつ起業するのかと考えている人もいるかもしれませんが、それは覚悟が決まった時にすればいいものです。一回会社に入ってからやろうと思ったならそれでもいいし、今やりたいと覚悟を持ったのなら今やった方が絶対いいです。問題は自分の覚悟を持てるかどうかです。それを磨くためには色んな人に会って、色んな話を聞いて、自分はこういう話には興味があって、これにはなくてと、色んな経験を積むことで自分自身を見ることだと思います。自分一人で考えることも大切ですが、色んな場に出て行って話を聞き、発信していくことで、自分のことも分かってくるんじゃないかなと思います。

荒畦 : ひとつ問いを投げかけるとすれば、「あなたはその夢の実現のためにベストなパートナーを

     口説いてくることができますか?」ということ。

 もし「自分は本当に起業したいのか、またはすべきなのか」と迷っている人がいるとしたら、自分にはそれについての大きなビジョンがあって、それに必要不可欠な人材を口説ける、それぐらいの熱い思いが俺にはある!そう思えるくらいでなければ、上手くいかないと思います。プライベートでも同じことですけど、本気で口説けるかどうかですね(笑)。

< 成長のための環境選び

小寺 : 成長のために良い環境とはどういう環境でしょうか?

荒畦 : 会社の売り上げが上がっている・業績がいいときに、

     自分個人はあまり成長しないと思います。

 逆に会社の業績が良くなく、少し傾いたときには、個人が成長します。なぜなら、なぜ業績が悪いのか、どうしたら上向きに戻すことが出来るのかと頭を使うからです。そういった環境に身を置くことが自己の成長のためには必要だと思います。

 実は、リクルートからFITSに僕が移ったその年に、FITSの業績は下がったんですよ、せっかく転職したにも関わらず。確かに辛かったです。社長の富樫さんの内線番号が当時[186]だったんですが、その内線番号は今でも忘れられません。そういうトラウマになるくらいの衝撃がありました。ただ僕は、ある意味FITSに経験を買いに来ていた部分もあったので、業績が悪いことはむしろ私にとってはチャンスでした。辛かったですが、多くのことを経験することが出来ました。仮にお給料だけがFITSへの転職を決めた大きな理由であったなら、すぐに辞めてしまっていたかもしれませんね。

稲垣 : 例えば、FITSはもうある程度大きくなったベンチャーなので、

    いきなり起業するのは難しいかな…っていう人にとっては適した

    環境だと思います。

 FITSは平均年齢が若いので、スピード感が早く、柔軟な環境で仕事が出来る、そんな組織です。これからのFITSはさらなる成長のために、香水以外のモノも扱っていかなければならない。そして、海外に対しても勝負をしていくフェーズに来ていると思うので、海外にモノ売っていきたい人を求めているんじゃないかと思います。まさに第二の創業期に差し掛かっていますよね。

< 就活生へのメッセージ

小寺 : 必ずしも起業を志しているわけではなく、企業に就職しようと考えている学生に対しても、

    何かメッセージはありますか?

荒畦 : ポイントは、自分が何に満足できるか、納得がいくかだと思います。

会社で働くということになると、自分のポテンシャル・能力が生かせるということが幸せであったり、誰かが喜んでくれるだけで幸せ、なんて人もいるでしょう。自分の中でのモチベーションの源泉は何で、やりたいことは何でというのは人によって全然違います。嫌いなことの許容範囲があって、その範囲を超えて納得性が失われてしまうとそこには居られません。また仕事だけが全てじゃないので、プライベートを大切にする人もいるでしょう。絶対の正解はなく、自分が死ぬときに「満足だな」って思えればいいと思うので、自分はどう生きたいのかを考えながら働いていければいいと思います。

< 質疑応答

Q : 前半で「付加価値のつけ方」というお話がありましたが、自分に付加価値をつけていく場合には、

   どのようにすればいいのでしょうか。

稲垣 : 商品の場合と同じで、コンセプト=自分をどう見せたいのかということが大切だと思います。

 どんなに高い素材や上手い魅せ方をして高級なモノだといって売ったとしても、軸となるコンセプトがきちんと固まってなければ売れるモノも売れません。自分自身もどういう人間であるのかというところを固めれば、そこに知識や経験を付加して、自分自身+αのことが相手に伝えられると思います。

Q : 周りの人を魅了できるようなビジョンを持つためには、どうしたら

   よいでしょうか。

荒畦 : ビジョンが持てない人という人には、おそらく経験が足りないんだ

    と思います。

 たぶん普通に今平和な暮らしをしているかな、と。だから何かしたいとか、何かしなければならないと強く思えるものがないんだと思います。ビジョンというのは、考えても出てくるものではないし、逆に考えて出てくるアイデアやビジョンでは厳しいとも思うので、心の底から湧いてくるとかやりたくてしょうがないものでないと上手くいかないと思います。

稲垣 : ビジョンを見つける簡単な方法としては、3年後、5年後、自分が死ぬとわかったと仮定して、

    これから自分は何をするのかを考えることですね。

ただし、自分のビジョンがあって起業するということでなくても、ある人の、ある会社のビジョンに共感して、就職するというのも間違いない選択だとも思います。時間に制限を設けて人に話を聞き、【有限な時間の中で自分には何ができるのだろうか、何をしたいのか】と問いかける。それが一番いいと思います。

Q : 人を魅了し続けるビジョンを持ち、成長を続けるために、何か心がけていることはありますか?

稲垣 : 継続ということがビジョンを磨く上ではとても重要だと思っています。

 Allegresseのビジョンを言葉にすると、「Make a smile」というもので、楽しさを生み出すことををビジョンにしています。ではどうやってそれを実現していくかというと、やはり日本人なので「日本をもっとかっこよくしたい」、日本人としてもっと日本に誇りを持てて、外国人の方から日本が面白い、かっこいいと思ってもらいたいという思いがあって、今は輸入をしながらですが、日本のエッセンスを取り込んだ商品の提案を行っています。

 そういったアイデアは日頃の活動や業務の中で出てきていますが、次にそれはうちの会社がやる意義のあることなのかどうか、ということも毎日問いかけています。それを毎日継続して続けていくと、お客様と話す時も商品そのものがうちの会社のコンセプトを語ってくれるようになります。


ご来場ありがとうございました!またのお越しをお待ちしています!

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